Column
戸田建設さんの「KYOBASHI ART WALL-ここから未来をはじめよう」ってどんな企画?
ー建築と美術とビジネスの接点
2023年9月18日
京橋~日本橋のエリアは、東京の銀座の隣に位置し、多くのアートの場があるエリアです。
今後、京橋~日本橋エリアに作られる予定のアートの場である
「仮称アートセンター」と「TODA BUILDING」については、
過去の記事「京橋~日本橋エリアは古美術・ギャラリーだけじゃない!現代アートの場が作られ、ますますアートの街へ!」でお伝えしました。
この記事では、
この「TODA BUILDING」を建設している、戸田建設さんのメセナ活動について紹介します。
「KYOBASHI ART WALL-ここから未来をはじめよう」ってどんなプロジェクト?
「KYOBASHI ART WALL-ここから未来をはじめよう」というプロジェクトは、
戸田建設さんが行っている、現代アート作品公募のプロジェクトです。
これは、アートプログラム「ART POWER KYOBASHI」の一環です。
このプログラムは、現在建設中の「TODA BUILDING」を中心に展開されるもので、
建物が完成した後に大々的にスタートする予定とのこと。
話を「KYOBASHI ART WALL-ここから未来をはじめよう」プロジェクトに戻しますと、
このプロジェクトでは、公募作品の中から「優秀作品」として2作品を選びます。
選ばれた2作品・その作家さんたちには、以下の特典が与えられます。
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現在建設中の「TODA BUILDING」の仮囲に、作品を展示する
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個展開催を支援してもらえる
さらに、「TODA BUILDING」がオープンした後には、ビル内のアートスペースにて、
このプロジェクトで入選した作家さんたちの作品を発表するイベントを行う予定だとのこと。
(なかなかに豪華な特典の公募プロジェクトですね)
このプロジェクトは全部で第4回まで行われる予定で、第3回の時には148点の応募があったそうです。
「どんな感じで仮囲に作品を展示しているのか?」を知りたい方は、以下の公式HPを参照してください。
さらに、このプロジェクトは、"This is MECENAT 2023" に認定されたとのこと。
確かにこのプロジェクトは、
仮囲を、真っ白なキャンバスのような、展示できる場と捉えたことが独特です。
これは、待ちゆく人から見ても、無機質な囲いであるよりも、
作品展示がされていた方が、華やかで見ごたえがあり、心地よいという良い影響があるでしょう。
しかも、優秀作品への特典として、作品を展示するだけにとどまらず、
その作家の個展開催をサポートすることを挙げているのがまたありがたいことです。
この点だけ見ても、メセナ活動としてありがたい、稀有な企画だと感じられます。
だが、それだけではないかもしれません。
これからオープンするビルとして、
建設中に設置しなければならない仮囲を使って、
企業としてメセナ活動に力を入れていることを宣伝でき、
同時に今後オープンしたら、この作家さんたちの作品展示のイベントやるから来てね!とまで宣伝できる。
オープンまでの筋書きが書かれているという点で、とても理に適った企画だと感じられます。
「KYOBASHI ART WALL-ここから未来をはじめよう」だけでなく、
「ART POWER KYOBASHI」をはじめとする、戸田建設さんのメセナ活動に今後とも期待したいです。
This is MECENATとは?
メセナとは、「芸術文化を通じて豊かな社会づくりに参加する」活動であり、
「芸術文化振興による社会創造」の活動のことである。
"This is MECENAT"(これぞメセナ) と認定された活動には、以下の特典があります。
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シンボルとして「メセナマーク」を発行
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企業メセナを広く周知するため、「メセナアーカイブ」へ蓄積
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認定された翌年には、顕彰事業「メセナアワード」の選考対象に
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特に優れた活動の7件にメセナアワードが与えられる。
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